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2022年のバタフライ効果

新年にあたり、中期的な社会・経済・金融動向の見通しをバタフライ効果のフィルターで描いてみることも面白いかもしれません。たとえば、「慶応病院に名医がいたから、国債発行の歯止めがかからなくなった」と・・・。

◎慶応病院の処方箋

 

 新年にあたり、中期的な社会・経済・金融動向の見通しをバタフライ効果のフィルターで描いてみることも面白いかもしれません。たとえば、「慶応病院に名医がいたから、国債発行の歯止めがかからなくなった」と・・・。

 

 安倍元総理の慶応病院の主治医H先生は消化器系の名医ですが、総理の処方箋で気分をハイにする成分を少し入れたそうです。それが2017年の森友問題についての国会答弁「私や妻が関係していたということになれば、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめる」の強気発言につながりました(当時の関係者からの取材による)。

 

 この答弁がなかりせば、①佐川財務相理財局長が主導したとされる文書改ざん問題は起きず、国会の混乱はなく、②財政規律に厳しい財務省の発言権が低下することなく、③アベノミクス初期の黒田バズーカだけで追加的な金融緩和政策はなく、④翌年の日銀総裁人事も異例の黒田氏続投に拘泥することなく常識的な人事となる・・と、まあ連続して歴史は変わっていきます。

 

 こうしたささいな均衡を破るような事象が世の中に蔓延していていると考えると変化への対応も柔軟になります。コロナまみれの中から、ほんの数匹、世の中を飛んでいるバタフライとその影響を飛躍させて予測してみました(あくまで空想です)。

 

〇ふるさと納税の拡大→都道府県の解体→都市国家

 

 ふるさと納税が大繁盛しています。東京23区のふるさと納税による地方住民税減収が500億円を超えたとのことです。富裕層が多い世田谷区では3年後に1000億円もの減収になると警戒しています。いわば徴税権の自由化・移行が進んでいるのです。このまま自由化を進めれば自治体制度は崩壊します。サービスの良い自治体に税収が集中します。人口の集中・過疎化は劇的に進み、都市国家体制へと移行します。まあ、中世のブルクでしょうか。

 

 徴税と行政サービスのズレは、ほかにもあります。介護保険です。自治体は自由に価格(介護保険料)を引き上げ、サービスの対象も介護分野以外にもどんどん拡大しています。このままゆけば、年金と介護保険の統一も視野に入るかもしれません。「最高の医療サービスの充実」を謳う自治体も出てくるでしょう。ならば、もう国家権力に残るのは軍事だけかもしれません。

 

〇みずほ銀行システム障害→全銀システムの停止→CBDC

 

 あまりもリアルなので空想の域を超えてリアリティがあり過ぎますが、まあ、ひとつのバタフライでしょう。全銀ネットが消えて日銀ネットに直付けの決済制度につながるかもしれません。そして日銀ネットの決済独占は、CBDC(中央銀行デジタル通貨)を誘引するでしょう。

 

 なお、中国自民元のデジタル通貨は、匿名性を強調していますが、よくよく調べると最終的に人民銀行にすべて把握されることになっています。個人名が特定されるブロックチェーンと考えたほうが無難です。世界のCBDCとは性格が異なります。共産党政権は潰しにかかると思います。

 

〇中国の食糧備蓄→少子高齢化→共産党政権の崩壊

 

 中国は巨大なバタフライなので、その中からひとつ。中国は食糧安保から食糧備蓄を進めていますが、その在庫はわずか1・5年分のみ。中国は一帯一路による植民地化を進めることで自国民の飢えを回避しようとしています。

 

 世界の主要国で突出して食料を輸入に依存しているのは、中国、日本、イギリスの3か国です。そのなかで日本はどう動くのか。人口減少による需要調整がすでにおこなわれています。少子化を憂うことなかれ(と虚勢でも強気でいたいものです)。世界史は、飢えとの闘いの歴史です。中国もいずれ少子化を進めるしかないのです。それは共産党支配の崩壊です。

 

〇眞子さまNY逃避行→憲法改正→新軍事・外交同盟

 

 あまりにも影響が大きすぎて(芸能レポーターの仕事ではありませんが)、ダメージしか思い浮かびません。ひとつ憲法改正の誘引でもあり、そこからさらに飛び立つバタフライの多さは想像を絶します。皇室の存亡。皇室に美男の外国人が入り、そこから新たな外交同盟ができるかもしれません。軍事同盟かも。

 

 もう一つ戸籍法も改正され皇室も民間人と同じになるかもしれません。(繰り返しますが、本気にされないようお願いします)