ブログカテゴリ:金融行政動向



金融行政動向 · 2019/09/23
アメリカでジャンク・ローンも組み込んだローン担保証券(CLO)が急増している。その投資家に日本の大手金融機関の名前が並び、とりわけ農中の投資額が突出していることが、昨年来から注目されている。金融庁もそのモニタリングを強化する方針を打ち出している。CLOがアメリカの景気悪化によって、デフォルトを含め、どのような事態になるのか、予断を許さないが、世界の金融当局にとってマクロプルーデンスの問題として認識され始めている。金融庁は農中のモニタリング担当にマクロプルーデンスのエースを投入した。
金融行政動向 · 2019/09/17
金融庁は9月11日、「検査マニュアル廃止後の融資に関する検査・監督の考え方と進め方」のディスカッション・ペーパーを公表した。この後、パブコメに付されたが、現行の償却・引当の基準を定めた金融検査マニュアルは、今年度中に廃止される見込み。今回のペーパーのポイントを整理したい。
金融行政動向 · 2019/08/30
金融庁は8月28日、今年度の行政方針を公表した(正式には「金融行政のこれまでの実践と今後の方針―利用者を中心とした新時代の金融サービス」。金融庁はこれまで金融行政方針と金融レポートを毎年、公表していたが、昨年から両者を合体させ、一般的には「実践と方針」という呼称となっている。ここでは行政方針と表記)。いわば金融行政の施政方針なので極めて重要なレポートと位置付けられている。今年の新しい目玉は、事前に新聞にリークされてしまったが、可変預金保険料率導入の検討がある。ほかにも多くのテーマが列挙されているが、これまでの行政の継続性との観点からこのレポートについて2点だけ指摘したい。
金融行政動向 · 2019/07/15
金融庁と財務省は7月5日付で定期の人事異動を行った。遠藤俊英金融庁長官(昭和57年入省)、岡本薫明財務次官(58)の両トップが続投となった。昨年末あたりから続投との噂がながれており、麻生大臣の了解は早期の段階で取れていたようだ。財務次官続投の背景、金融庁幹部の直前の入れ替えと今回の幹部人事異動の特徴をまとめておきたい。(キャリア、人柄等の人物像については説明省略)
金融行政動向 · 2019/06/20
金融庁の金融審議会が6月3日に取りまとめた「高齢社会における資産形成・管理」報告書がその主旨とは別の政治的ハレーションを引き起こし、公的年金制度の頑健性にまで広がっている。高齢夫婦無職世帯の平均的な姿で見ると、「毎月の赤字額は約5万円」となり、30年間の年金生活では2000万円の金融資産の取り崩しが必要になるという試算を示した。資産形成の重要性は十分理解できるが、別の視点で考えてみたい。
金融行政動向 · 2019/06/06
政府の未来投資会議は6月5日、今年度の「成長戦略実行計画案」を公表した。このなかで地銀関係者が強い関心をもっていた地銀再編のための措置として、独禁法適用除外を申請できる特例法を来年の通常国会で成立させることを明記した。しかし、使い道はあるのか。
金融行政動向 · 2019/05/20
金融検査マニュアルの廃止のための準備作業を進めている金融庁の「融資に関する検査・監督実務についての研究会」が、昨年7月に初めて開催され、10月の第4回の開催を最後に半年以上も開催されていない。内容が詰め切れていないという。当初の目論見では、今年の春までに結論を得るということだったが、頓挫している。現状の検討状況はどうなっているのか。
金融行政動向 · 2019/03/07
日経新聞が3月5日付で「地銀やバス統合促す 新法で独禁法の例外」と報じた。これは未来投資会議の地域政策協議会で検討している地銀とバスの再編のテーマだが、この報道が正しければ、「特例法」か「独禁法のガイドライン改正」かという議論に決着がついたことを意味している。両方の中身は同じであっても、前者と後者とでは質的に異なる。誰が企業統合を認めるのかという手続きが違ってくるからだ。また、今回の議論で最大の焦点となっている「シェア概念」の撤廃について、何も触れていないことが気になる。議論膠着の打開を図るために、経産省・金融庁から意図的にリークされた可能性もある。
金融行政動向 · 2018/12/17
金融庁は、近く総合政策局に配置した地域金融機関の検査部隊50人程度を監督局に異動することを明らかにした。これにより監督局在職の検査官は109人から160人程度となる。これにより監督全体の定員は470人程度を上回り、これまで最大の組織であった総合政策局の定員を超え、最大の局となる。夏の人事異動からわずか4か月程度というこの時期に大幅な異動を行うのはなぜか。また、検査官以外でも事実上の組織変更となったのが、総括審議官。総括審議官は検査を抱えていたが、今後は官房機能に特化する見込み。これもなぜなのか。予算要求とこれだけ違うと来年度の予算に影響しないかと思われるほどだ。

さらに表示する